
小さな子どもを連れてイオンで買い物をしている時に、値下げシールの貼られた弁当と発泡酒を持って、レジに並ぶオッサンをよく目撃した。
夕方買い物に行くと、ほぼ毎回目にしたから、たぶん毎日来ていたのだろう。
お世辞にも成功しているようには見えない身形で、家族がいるようにも思えなかった。
そもそも家族がいたら、毎日のように一人分の弁当を買いには来ないだろう。
大きなお世話だけれど、圧倒的に惨めで寂しく思えた。
そしてああなってはオシマイだと、いつもぼくは、まだ片腕で抱ける息子を抱きしめた。
ついさっき、散歩ついでに少し離れたスーパーに行ってきた。
着古したパーカーにジーンズという小汚い格好で、寝癖そのままの冴えないオッサンが、弁当と発泡酒をレジ袋に入れていた。
お世辞にも成功しているようには見えない身形で、家族がいるようにも思えない惨めな中年だ。
うわ、終わってるのがここにもおるわ!と、背筋が寒くなった。
注視するまでもなく、柱の姿見に映ったぼくだった。

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