
データを探して古いノートパソコンを開くと、プロカメラマン(自称)の某氏から届いたメールが出てきた。
僕は彼とは、距離を保ちながらも友好的だった。
おかげで執拗に彼を貶めようとする勢力から、恫喝や懐柔があったが、それももう昔の話だ。
敵対勢力の言い分がすべて本当かどうかは眉唾だけど、自称プロの言動や実力を見ていると、正しいのはそちらだったのかもしれないと、今では思っている。
勢力と呼べるほど彼の敵が大人数であったのかどうかは、知る術もないんだけれど。
才能もないのに努力もせず、客観視しても手の届かない場所にある、壮大な世界に憧れた男。
あの当時で不惑を過ぎていた筈で、下手したらもう還暦が近いのかもしれない。
夢破れた人の末路とは、どんなものなのか。
ちょっとした出来心で、彼の名を検索してみた。
トップに表示されたのは、相変わらず掲示板だったが、彼を叩く掲示板のスレッドも、少なくなっていて、最後の書き込みは1年ほど前だった。
彼が発売していた、無名の少女を使った下手くそなグラビア写真集は、一件もヒットしなかった。
facebookのページの彼は、もう初老と形容しても失礼ではない老け具合だった。
還暦近いと思っていたけれど、年齢は僕と3つしか違わなかった。
プロという自称は、さすがに使ってないようだった。
写真に関する書き込みもない。
無職。
独身。
親のカネと、何かしら公的な支給で生きていた。
壮大な夢を語ったあの頃の勢いなど、微塵もない。
数万円のカネが厳しくて、イベントに参加できないとか、精神世界の本の紹介とか、彼の近況は、どんなに美辞麗句を用いても「終わってる」としか表現できない有り様だった。
今、どんな気分ですか?
年収70万、四十代の私を相手にする女はいない、だから私は幸せではない、なんてツィートしてるのは、どういう精神なのですか?
年収って、それ働いたお金じゃなくて、支給されてるものですよね?
女がいないって、煩悩は消えないんですか?
煽りとか嫌味ではなく、純粋な好奇心から、訊いてみたい気がする。

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