





繁忙期の時計は、14歳から夜型の出鱈目な僕の暮らしを、より一層デタラメにしてくれる。
漢字で出鱈目、なんてお利口さんっぽく書くより、カタカナ表記した方がぴったんこなデタラメ具合。
会いたい人たちがいる場所に帰れず、鳴る電話は借金取りみたいなデータの督促ばかり。
広告のヒエラルキーで言えばバラモン並に頂点にいる筈のクライアントが、電話に終われるアホさ加減。
アホなのはシステムではなく、僕の脳味噌、処理能力。
本当に大切なものをすぐに見失うのも、僕がバカだから。
デスクの上に置きっぱなしのカメラにお気に入りのレンズを付けて、徘徊する夜の街。
欲と金のカオスからは自然と足が遠退き、すれ違う人もまばらな路地を歩く。
灰汁色の腐敗した脳味噌を絞ってリフレッシュしたいと思うが、汚い、本当に汚い底辺の街の景色は、僕の脳味噌をますます汚していく。
そういう感覚はたぶん嫌いじゃない。
嫌いじゃないから、ダメなんだ。

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