
実家から出てきた、初めての免許証。
16歳の時の僕。
我ながら可愛い(笑)
両親に「半分は頑張ってバイトするから、半分負担してください」と頼み込んで、買って貰ったHonda VT 250F Special Edition。
総額で45万円くらいだったかな?
両親にオッケーを貰った瞬間、婆ちゃんに「半分は頑張ってバイトするから、半額出して」とおねだりし、結局、祖母が全額出してくれた。
バイクを買ってもらった上に、20数万の現金を手にして、ホクホク顔の僕。
もちろん、ソッコーでバレて、とんでもなく怒られた。
激昂したお袋に、すりこぎか麺棒で殴られて、頭から血が吹きだしたっけ。
ちなみオヤジに殴られたことは、ただの一度もない。
自分の子どもは可愛いから殴れる訳がないというのが、酔ったオヤジの口癖だった。
ここ数ヶ月、色んなことで、余裕がない。
人生に余裕がないのだ。
精神的にも時間的にも金銭的にも、全部がいっぱいいっぱい。
両親が築いた「家族」が、終焉に向かっているからだ。
僕たち子どもが築いた家族が始まるのと反比例するように、かつて「家族」だった共同体が、消えようとしている。
それは自然の摂理だけれど、僕には耐え難い。
今さらだけど、僕は僕の両親から生まれて良かったと思っている。
この免許証の僕にはもちろん、ほんの数ヶ月前の僕にすらなかった感情だ。
毎日毎日酔っぱらっては、10時前に寝ていたオヤジ。
プライドが高くて、僕をどつきまわしたオカン。
どっちも愛おしくて仕方がない。
その恩返しに、この程度のことしかできない自分が、ただ情けない。

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